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2006年5月26日 (金)

証券会社の店内から株価ボードがなくなった理由

証券会社の支店の中によく行く人ならわかるが、最近は証券会社の象徴とも言える株価ボードを店内に置かない店が増えている。
店のショーウィンドウには設置するが、店内からは撤去。これはなぜか。
株価ボードの株価を眺めて茶飲み話だけして、何の取引もせずに(口座もないかもしれない)暇をつぶす人間(ある意味ただ乗り)を追い出すため。
そして、本当に証券会社と取引をしてくれるお客様と対面で話をする機会を作るためなのだ。
ここで、取引をしない人間に「人間(ある意味ただ乗り)」と書き、取引をする人間に対し「お客様」と書いた。
そう、株価ボードを見せて商品の内容を示し、そのサービスに対し取引をして手数料を払ってくれる人間こそがお客様なのだ。

最近では日本のモノ作りを見直せといった論調が目立つ。
人件費の安い中国等の国に工場をシフトしているが、日本の技術力は素晴らしい、もっと技術力をアピールするべきだ、という論調である。

確かに技術力は高いが、だからといってサービスを軽んじていいものか。
 

このように現代日本の文化・風潮とは、モノ作りを尊び、その逆にサービスを卑しむことである。

では、いつからこのような風潮が根付いたのか。

武家社会の時代はそのようなことはなかったはずだ。
家来は主君に尽くし、主君は家来に俸禄で報いる。
家来の忠誠がサービスとして評価されていた。
しかし、江戸時代の途中から主君が家来に十分な俸禄で報いることができず、武士も内職で日銭を稼ぐような状況になり、明治時代になって武家社会が崩壊した。
その明治時代は富国強兵をスローガンに工場を造ってモノ作りに励んだ。

そして、太平洋戦争で、日本はアメリカの圧倒的な軍事力(とそれを支える物資調達力)に敗北。

戦後間もない物資の欠乏時期に、モノの豊富なアメリカの大量消費社会に憧れ、アメリカの技術力を吸収して、大量消費社会を実現した。
そこに原因があるのかもしれない。

いずれにせよ、日本ではサービスというとき、それは「タダでモノをあげる」と意味で使われることからもわかるように、サービスはモノに従属する存在でしかない。
サービスを「奉仕」と日本語に訳されることも多いが、そこに「滅私奉公的」な、ある意味ただ働き的な臭いを感じるのは私だけではないだろう。
タダで何かをするのは当たり前であり、そんなことで金を取るなというのが、ある意味厚かましい日本人的な発想なのだ。

一方、欧米はどうなのか。
アメリカのような大量消費社会であっても、チップのようなサービスに対する報酬という制度はきちんと確立している。
チップという制度がない国であっても、アメリカやヨーロッパでは、金融という目に見えないサービスに対し結構手数料がかかることからもわかるように、サービスというのはお金という対価が伴うという考え方が浸透している。

以前、日本の金融機関がお金の両替に手数料を取り始めたときに、マスコミはいっせいに騒いで非難した。
「たかが両替に金を取るな」ということだが、こいつらは自分が言っていることをわかっているのだろうか。
両替など金を預けるでもなく、借りるわけでもなく、ただ乗りしているだけなのだ。
両替なんぞ金融機関でなくたってできるのだから、何も金融機関で両替する必要ない。
金融機関にしてみたら、人手や機器の購入費だけかかって何の役にも立たない両替の人間など相手にしたくない。
誰だって、自分の仕事をほっておいてただ働きを強制されたらイヤだろう。
それと同じことだ。
私なんか小さい頃からずっと疑問に思っていた。
ビジネスが成り立つ客をほっぽっておいて、何で金にもならない両替を銀行は受け付けているのだろうかと。

全ての証券会社が株価ボードを店内から外し終わるときこそが、サービス業が真のビジネスとして確立するときなのかもしれない。

日本のモノ作りについてのいい資料はこれ。
日本のモノ作りの技術は世界に冠たるものがある。
結果として、サービスはダメだ、モノ作りこそ全てという現代の風潮を支えているという意味でも、読んでおくべき本である。

「しぶとい」モノ作り

「しぶとい」モノ作り

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突然の書き込み、大変申し訳ございません。
お邪魔でしたら削除していただければと思います。

どうぞよろしくお願いします!

投稿: JOBLOG(ジョブログ)事務局 高橋 | 2006年5月26日 (金) 15時08分

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