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2006年6月 3日 (土)

あまりに一面的なヘッジファンドの見方~今朝の日経新聞の記事について

今朝の日経新聞の1面を見た人はいるだろうか。
「世界の証取再編の波」という記事である。
その中にこんなくだりがある。

「高度な取引手法で知られるヘッジファンドからは『再編で経営基盤を固め、システム投資を加速してほしい』という声が出る。ファンド勢がしのぎを削るのはコンマ一秒の世界」

本当にヘッジファンドがコンマ一秒単位で取引をしているというのだろうか。
ヘッジファンドにはいろんな取引手法があるが、必ずしもヘッジファンド=トレーディングではない。

例えば、商品や為替、株価指数の先物に投資するジョン=ヘンリー率いるヘッジファンドは、一つのポジションを数日どころか数ヶ月間保有する。

売りや買いの後、すぐにそのポジションを閉じているわけではない。
このスタンスは以下の点で非常に合理的である。

  1. 取引には手数料というコストがかかるので、その回数を削減することはコスト削減につながること。
  2. 頻繁に売買するとかえって、利益確定が早まってしまい、大きなリターンが望めないこと。

ヘッジファンド勢がコンマ一秒単位で取引しているなんて、どのヘッジファンドがそんなことを言っているのだろうか。

確かに、取引所にどんなに注文が集中してもさばけるほどシステムが充実していればいい。

でも、これはコンマ1秒で取り引きするためではなく、何かあった場合(例えばロシアの通貨危機)に、持っているポジションを一刻も早く閉じる必要があるから、システム投資を十分におこなってほしいと筆者はとらえている。

本当のヘッジファンドとは、コンマ一秒単位だか何だか知らないが、しょっちゅう取引をおこなっているというイメージとかけ離れているのだ。

この記事を書いた日経新聞記者は以下の本を読んでもっと勉強した方がよい。

ロシアの通貨危機で手痛い目にあったファンドもあるが、そこから教訓として学んでいるのは流動性の確保、つまり何かあったときにすぐにポジションを閉じて資産の確保を図れることである。

システム投資の要求も、コンマ一秒単位で取引するためではなく、流動性の確保が目的なのだ。

なお、この本は投資をする人にも、自分の投資スタイルの点検をする上で勉強になる。

「ヘッジファンドの魔術師」スーパースターたちの素顔とその驚異の投資法 Book 「ヘッジファンドの魔術師」スーパースターたちの素顔とその驚異の投資法

著者:ルイ・ペルス
販売元:パンローリング
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一息つきたいときはここも見てくださいね。

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コメント

返事遅れてすみませんでした。トラックバックありがとうございました。
トラックバックって何か分からなくて、、、今も分からないけど(笑)
とにかくありがとうございました!

投稿: takeo031410 | 2006年6月 4日 (日) 08時42分

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