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2006年7月 2日 (日)

「朝日」は庶民の味方ぶってもやっぱり高給取り!~ぴーひょろ流読み解き方による、7/7「週刊朝日」の議論のすり替え、その他もろもろ


週刊朝日2006/7/7号の「銀行で買ってはいけない『投資信託』『個人年金』」を読んだ人はいるだろうか。仕事柄いろんな記事を目に通すが、これはある意味興味深い。というのは、週刊朝日の記者のいろんな意味でのレベルがわかるためである。

議論のすり替え その1

39ページ左から11行目まで、年金保険のトラブルについて論じながら、39ページ左から10行目以降は投資信託の話にすり替え。投資信託と年金保険では手数料や中途解約のペナルティの考え方が異なる。投資信託の場合、募集販売手数料と信託報酬というのがあり、前者は販売会社(銀行や証券会社)が決定できるが、後者は販売会社は決定できない。また、信託財産留保額というのは商品自体に定められるペナルティであり、販売会社は決定できない。一方、年金保険の場合、費用としては契約初期費用(かからない場合あり)・保険関係費用・資産運用関係費用(この2つは変額年金保険の場合かかる)がかかる。また、中途解約には、解約控除と市場価格調整(定額年金保険のみ)がかかる。年金保険の場合、どれも保険会社が商品として決めているものであって、販売会社には決定権はない。つまり、手数料を比べるといっても、販売会社に決定権があるのは、投信の募集販売手数料のみであって、それ以外の商品(年金保険)では販売会社に決定権がない。もちろん商品が異なれば、手数料や中途解約のペナルティは異なる。しかし、商品がまったく同じであれば、どこで購入しても手数料や中途解約のペナルティはまったく同じである。したがって、銀行で扱っている商品であっても、商品が同じであれば、他の販売チャネルで買って得するというわけではない。にもかかわらず、銀行で買う意味がないという、楽天証券の各員研究員の「投資信託」についてのコメントにすり替えている。

ウソ その1

38ページ最下段、後ろから2行目。「契約したのは、為替差損が生じる恐れのある米ドル建てとユーロ建ての定額型個人年金」とある。これだけ読めば正しそうな感じがする。しかし、この例では、「外貨預金を解約して」とある。つまり、もともと持っていた外貨預金の通貨と、購入した定額型個人年金の通貨が同じであれば、この取引で為替差損が生じるというのはおかしい。円預金を解約して、円建ての定額個人年金を買っても為替上の変動がないのと同じである。この取引の問題点は、キャッシュカードの更新と言いながら、それ以外の商品の契約をさせて、年金保険の取引をすることを意識させなかったことなのだが、実は法律に忠実に勧誘を行おうとすると、このような勧誘方法が発生することになるのである。このことは別の機会に書こう。

ウソ その2

39ページ最上段、右から4行目。「『クーリングオフしたい』と申し入れたが、断られた」とある。この表現はそもそもおかしい。銀行で販売している保険の場合、保険料は振込で支払っている。保険料を銀行振込で振込む場合は、そもそも法律上クーリングオフの対象外であって、断るも何もない。それに、大体銀行は保険を募集する立場にはあるが、保険契約はそもそも契約者と保険会社の間で成り立つものである。契約者と保険会社の間で成立するものを何で銀行が断れるのか。対象外である以上、銀行側が断るような表現はウソと言われても仕方がない。

議論のすり替え その2

39ページ下から2段目、右から11行目。高齢者が一旦家に持ち帰らなければ契約させないという行内規則を守らなかったという話に対し、銀行側がそんなことは契約には影響しないと言ったというくだりがある。記事では銀行が開き直ったと、銀行側に非があるように書いているが、これも議論のすり替えに過ぎない。保険の外交員に訊いてみればいい。家族に訊かなければ保険に入れないなどありえないと、一笑に付される。そもそも、保険の契約というのは、契約者の契約意思と被保険者の同意と保険会社の承諾があって成り立つ。家族に保険の是非を訊いていないからといって、保険契約に瑕疵があるわけではない。もし、銀行員がウソ偽りを言って契約させたとしたら、詐欺による取消や錯誤による無効が成り立つ。しかし、行内規則を守っていないからといって、保険契約にただちに影響するわけではない。こんなことは当たり前のことだ。通常はこのような場合、保険会社が双方の間に入って事情を聴取し、保険事故として扱うべきかどうか認定する。しかし、国民生活センターというのは、企業イコール悪であり、保険契約というものがそもそもどのような法律的な構成になっているかも知らずに、そのような観点からでしか物事を見ない。そのような国民生活センターからしか話を聞かずに記事を書くのだから、始末が悪い。

議論のすり替え その3

39ページの上から2段目、左から7行目。悪徳リフォームと金額を比べているが、この比較はおかしい。そもそも、悪徳リフォーム詐欺は被害金額を書きながら、保険の解約については保険契約の絶対額を出している。この記事でもあるとおり、1200万円ぐらいの年金保険を申し込んでも、目減りした金額は数十万円とある。だったら、目減りした金額で比較すべきである。

ウソ その3

39ページ最上段、左から4行目。このBさんの例では、担当者はきちんと年金原資保証と答えており、Bさんが勝手に元本保証と勘違いしたものだ。説明状況にもよるが、通常はきちんと説明した場合、非は問われない。このような場合、担当者に責任はない。にもかかわらず、銀行側に非があるような文脈で書くのはまったくおかしい。

「朝日」が庶民の見方ぶっても所詮高給取りであること

37ページ最上段。銀行から朝日の記者に電話があった。ということは、この人はそれなりに銀行口座に預金を持っているということである。わざわざ職場まで電話をかけるということは、それなりの金額(おそらく1千万円超)であり、庶民の見方ぶっても高給取りということである。こういうことを語るに落ちるというのだ。

この記事は、初めに銀行イコール悪ありきで始まり、その結果、途中で年金保険の申込時トラブルの話から投信の手数料にすり替えるなど首尾一貫しない文章となっている。この文章をもってしても、朝日というのが、いろいろな意味でどのレベルにあるかわかるものだ。

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