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2006年9月20日 (水)

漢民族のメンタリティがわかる奇書

今から20年ぐらい前に読んで未だに忘れられない強烈な歴史小説がある。

その名は「馬賊戦記」。

時は第一次世界大戦後、小日向白朗という青年が、特需で儲けた資金を元手に中国大陸に渡る。
当時流行の馬賊にあこがれて、自分も一通りの格好をして日本軍の特務機関の一員として中国に行くも、現地で捕まってしまう。
馬賊といってもピンきりで、盗賊まがいの馬賊もいるが、彼を捕まえた馬賊は実は地元の名士が率いる農村の保衛団。
中央政府の統制の利かない当時の中国では、町や村が自らの力で身を守るしかなかったのだ。
最初は下っ端として働き始めるが、やがて頭角を現し、中国東北部で彼を知らないものはないというぐらいの中国人のヒーローになってしまう。
あるときは千山を舞台に東北抗日義勇軍を率いたり、あるときは張作霖の配下に属したり、あるときは上海で秘密結社「青幇」(チンパン)の幹部になったりと、「本当なの?」と思えるような実話が出てきて驚かされる。
日本人としての意識を持ちつつも、中国人を理解しようとしない日本人に怒りを覚える主人公。

中国人の考え方もわかって面白い。
中国人はとにかく約束を重んじるそうだ。
酒の席のちょっとした約束もきちんと果たすという、義を重んじる性格だそうである。
首脳会談でその場しのぎのことを言って、後でそれと相反することをするような政治家は、対中交渉ではうまくいかないだろう。

馬賊戦記(上)新装改訂版馬賊戦記(上)新装改訂版

馬賊戦記(下)新装改訂版馬賊戦記(下)新装改訂版

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