地方は努力が足りないか?
筆者は日経新聞を購読しているが、この新聞の論調で気になるのは、「地方は財政面でもっと努力をすべきだ」ということだ。
地方交付税削減のあおりの中、別に努力していないわけではないのだろう。
筆者が問題にしているのは、地方交付税削減に対し地方に財政努力を求める一方で、国の直轄事業に対して、日経新聞は触れていないことだ。
国の直轄事業というのは、地域に密接な事業であっても、国として行うべき事業については、国が費用の多くを負担した上で、行っている事業のことである。
例としては、河川の治水事業が挙げられる。
以前このブログでも書いたが、東京は日本の首都であるため、本来東京都民のための事業であっても、日本の首都の事業として国の直轄事業に認定してもらい、国の財政から支出させやすい。
東京都は地方交付税を受け取っていないと言っているが、実はこのような直轄事業によって結構支出を浮かしている側面もあるのだ。
だから、地方の財政努力を評価するのであれば、この直轄事業による支出も含めなくてはならない。
日経新聞の視点にはそこが欠けているといえよう。
ところで、2016年のオリンピック候補地として日本からは東京から名乗り出ることとなった。
都知事石原はオリンピック招致のために担当大臣を設けるよう内閣に働きかけている。
オリンピックは国家的な事業だ、したがってそのためのインフラ作りは国の直轄事業であるべきだ、として国から財政支出をさせようとするだろう。
その結果、東京と地方の格差が開きかねない。
そのため、国の直轄事業も地方財政を論議する際にはきちんとチェックしなくてはならないのだ。
|
ぼくたちが石原都知事を買えない四つの理由。 著者:姜 尚中,宮崎 学 |
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。

コメント