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2006年10月 1日 (日)

「国旗・国家強制は違憲」東京地裁の判決に政治家二人があきれる発言

入学式や卒業式で日の丸に向かっての起立や君が代斉唱を強制するのは憲法で保障された思想・良心の自由を侵害するとして、東京都立高の教職員ら約400人が都教育委員会を相手取り、起立や斉唱の義務が存在しないことの確認を求めた訴訟の判決が2006年9月21日、東京地裁であった。
難波孝一裁判長は「強制は違法、違憲」と判断し、起立や斉唱の義務がないことを確認したうえ、一人当たり3万円の慰謝料の支払いを命じる判決を言い渡した。

で、この判決に対して、二人の政治家があきれる発言を行った。

一人は都知事石原。
この男の支離滅裂ぶりは、このブログで述べてきたが、案の定控訴するそうだ。

控訴する理由が、「都立高校の実態を見ているのかね。現場に行って見たほうがいい。乱れに乱れている。子供たちの規律を取り戻すために、ある種の統一行動は必要。その一つが国歌、国旗に対する敬意だ」だそうだ。

何のこっちゃ?

そもそも、統一行動が必要といって、行為に言及しながら、その1つとして国歌・国旗に対する敬意という心情にすり替える非論理ぶり。
何が言いたいのかよくわからないが、全うな日本語にすると、国歌・国旗を歌わせることが高校生の規律を取り戻すのに必要ということか。
別に国旗・国歌の強制でなくたっていいのではないか。
北朝鮮のマスゲームでもあるまいし。
というか、何で高校生活の規律に国旗・国歌を使うということになるのか。
さっぱりわからない。
別の国から都立高校に生徒が留学した場合はどうするのだろうか(留学生を受け付けているかどうか知らないが)。
そのようなことを考えれば、思想・良心の自由から、国旗・国歌の高校生活内での強制を安易に認めるべきではなかろう。

まさか、都知事石原は国旗・国歌が歌えれば、高校内の規律が保てるなんて思っているんじゃないだろうね。
国旗・国歌の点でよく引き合いに出されるのがアメリカだったりするが、アメリカの高校は規律正しいというのだろうか。

それから、元首相の小泉にもあきれた。
国旗・国歌への敬意は法律以前の問題なんだそうだ。

はあ?

こいつは日本国首相を務めたくせに日本国憲法も読んだこともないのだろうか。
思想・良心の自由を保障する日本国憲法から、裁判所は違憲判決を出した。
つまり、裁判所は十分に法律的な問題と考えているわけだ。
何を根拠に法律以前の問題と言っているのだろうか。
根拠もなく行政の当時のトップが安易に裁判の判決を否定するんじゃないよ。
三権分立の点からも問題大きいということがわからないのだろうか。

大体、国旗・国歌に服するというのは非常に重い問題なのだ。
アメリカ人は国歌が流れるとみんな一様に起立するなんていう文章を見かけたりするが、そういう人はアメリカの黒人の歴史も知らないのだろうか。

人種差別により、黒人に十分な権利が保障されていない時代、黒人選手がオリンピックの表彰台に上ったときは、アメリカの国歌が流れているときに、黒い手袋をはめて上空に突き出し抗議の主張を行った。
自らを差別する国の国歌を歌うのは、屈辱なのだ。

こういう問題もあるので、国歌・国旗を強制するべきではないと筆者は思うのである。

ところで、この一件で、2016年の東京オリンピックは幻となるだろう。
都知事石原が推進する東京オリンピックを開催するということは、ヒトラー統治下のベルリンでオリンピックを開催するようなものだ。
IOCもバカではないから、ベルリンオリンピックの二の舞は踏まないだろう。

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コメント

また訳の分からんコメントが書き込まれた。
アメリカで人種差別に反対する黒人だって、アメリカに生まれ、アメリカの国籍を保有して、アメリカでメシを食っているが?
それに、アメリカで生活保護を受けたり、アメリカの軍隊に加入しているが、人種差別に反対するのとはまったく別の次元である。
お前、憲法を読んだことがあるのか?
人間として最低限の生活を保障されるのと、思想の自由を持つこととに相互に条件が付されているか?
思想の自由を捨てれば、「税金でメシが食える」とでも書いているのかよ。
大体懲戒の対象となると知りながら、反対する教師だって結構生活賭けていると思うが。
世の中多いんだよ、お前のような「ウニ」の頭したやつが。
生活の保障をしてほしければ、思想・良心の自由を捨てろとでも言うのか。
そんな社会体制の一つに全体主義があると思うが、そのような国に行けば(今では数少ないが)。

投稿: ぴーひょろ | 2006年10月19日 (木) 22時52分

糞味噌の身も蓋もない一般化をするのはやめなさい。黒人が星条旗に拒否の意思表示をすることと
、日本に生まれ、日本でメシを食っている御仁の自国の国旗掲揚拒否を同日に論じるのはいかがなものか。ルーツの違い、拒否の根拠を彼らは命掛けで保持している。その国の税金でメシを食い、その国の国旗セレモニーごときに思想の自由云々をほざく馬鹿者と同日に論じることがなぜできる? ひょっとして貴殿は、日本列島以外のどこぞの住人で、このブログも海外のサーバーからロードされているのか? そういう問題なのだよ。
命がけの黒人たちと、あたまがウニになったどこの馬の骨ともわからぬ連中とを糞味噌にするのは黒人に対して失礼千万である。たわけめ!

投稿: weblogconcent | 2006年10月17日 (火) 00時50分

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» 東京都教育委員会に対する緊急要請への賛同のお願い [喜八ログ]
     ハムニダ薫さんから以下のようなトラックバックを送っていただきました。先日の署名のお願いとはまた別の組織のようですが、主旨はほぼ同じものと理解しております。 賛同署名の期限は10月3日(火)22時です。「強制する・されるのはイヤだ」という考えに賛同いただける方はぜひご署名お願いいたし...... [続きを読む]

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