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2006年5月27日 (土)

日経平均の採用銘柄のウラ事情~指数ビジネスのおいしい裏側

10月の3連休に泊れる宿

日経平均の採用銘柄は、どのように決まっているのだろうか。
日本経済新聞社という日本を代表する経済の新聞社だけに、経済に見識の高い人物を集めてさぞかし精緻な分析を基に決めているのだろうと思っている人も多いのではないか。

日経のホームページを見ると、一応基準はある。

しかし、この基準によって一義的に銘柄が決まるわけではない。
ある程度主観の入る余地はあり得る。
では、どのように決定しているのか。

日本経済新聞社が勝手に決めているわけではなく、日本経済新聞社と採用銘柄の企業が話をしている。
厳密に言うと、採用銘柄の企業は採用してもらおうと日本経済新聞社のご機嫌をとり、日本経済新聞社はそれを見て採用銘柄を決めているのである。

何でこんなことになるかというと、業績に関係なく、自社が指数に組み入れられるだけで自社の株価が高くなるのだ。
年金などの多額の資金を動かす機関投資家は、指数に連動するタイプの運用(インデックス運用)を行っているところが多い。
したがって、自社が日経平均に採用されるだけで、大勢の機関投資家が大量の自社の株を購入する。
その結果、自社の株価がつり上がるというわけである。

したがって、接待などにより日本経済新聞社のご機嫌を取ることが大変重要なのだ
ある企業は業界内で同じ地位の他社と交代で毎年日経平均に採用されていた。
一方が日経平均で他方が日経300に交互に採用されていたのである。
もし、日本経済新聞社の機嫌を損なえば、日経平均の地位をその他社に毎年奪われ続ける。
ひどいときには、日経平均はおろか日経300にも採用されなくなり、機関投資家が株を手放すことになる。
となると、自社の株価が下落するわけだ。

個人投資家の中には、日経平均の採用銘柄が決まると、採用日よりも前に、その銘柄を先回りして買う人もいるくらいだ。
それだけ、日経平均に採用されることは自社の株価のつり上げ・維持に、大きな役割を果たすのだ(ひょっとすると、業績をあげるよりも手っ取り早いかもしれない)。

日本全体の株価を示す指標として、一般の人もよく知っている日経平均。
それは、企業の接待により成り立つおいしいビジネスでもあるのだ。

日経平均が統計学的に見てどんな問題があるかについて、よく説明してある。
これを読むと、日経平均が果たして指数としてふさわしいのか疑問が湧いてくる。

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一息つくときはここ

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竹中平蔵、その政治生命の危機

最近、とある政治家があまり目立たないなと思いませんか?
そう、竹中平蔵である。
竹中平蔵と小泉構造改革とは、切っても切り離せない関係だと思われていたが、最近あんまり目立たない。

これはなぜなのか。

今期限りで首相を辞める小泉首相にとっては、有終の美を飾りたいはず。

ところが、その経済ブレーンたる竹中平蔵が重用してきた人物が、ここのところバッシングの対象となっている。

まず、ホリエモン。

ホリエモンが選挙に出馬したとき、武部とともに彼を大いに持ち上げたのが、竹中平蔵だった。

小泉・竹中・ホリエモンで構造改革を進めるというのが竹中平蔵の応援演説の内容だったが、そのホリエモンがやっていたのは、マーケットを騙して私腹を肥やすことだった。

次に木村剛。

竹中が右腕として重んじた木村だが、その木村が設立した日本振興銀行をめぐっても問題が噴出。

初代社長として就任しようとした落合が、旧東京相和銀行(現東京スター銀行)を破綻に追いやった迂回融資に関わった人物として、就任できなかった。

その上、週刊東洋経済のスクープでも取り上げられたが、未公開株を担保として貸すだの、自分の関係会社に莫大な金額の情実融資をするだの、コーポレートガバナンス無視のやりたい放題。

しかも、最近では、総務大臣として郵政民営化を務めるさなかの、日本郵政のドタバタ。

日本郵政の社長の西川が、以前頭取を務めていた三井住友銀行の独占禁止法違反(デリバティブの抱き合わせ販売)で責任を追及されている。

要するに、竹中平蔵の政治家としての外堀がかなり埋められているのだ。

筆者は、ホリエモン逮捕などが反小泉派による国策捜査であると下司の勘繰りをするつもりはない。

その逆である。

今まで竹中の力が強くて文句も言えなかった官庁が、竹中の息のかかったところ(そして竹中の陰に隠れて違法行為・問題行為を起こしているところ)にメスを入れることができるようになってきたのだ。

このことは、ライブドア巡る経緯からもわかる。

竹中の力が強かったときには、ライブドアが東証の時間外取引を利用してニッポン放送の株式を大量取得したことに対して、金融庁長官自ら違法性のないとお墨付きを出してしまった。

しかし、ライブドア幹部の逮捕で、竹中によるホリエモンの持ち上げっぷりが、テレビに繰り返し報じられ、竹中がいかに凋落したかを示している。

これだけ竹中の周りで問題が相次ぐと、小泉も竹中を切り捨てざるを得ない。

竹中の政治生命がまさに危機に瀕していることがわかる。

しかし、これは裏返せば、竹中を守れるほどの力が今の小泉にはないということでもあるのだ。

参考記事:ポスト小泉を呪縛する靖国問題と竹中問題

この本も参考になる。

滅びゆく国家

滅びゆく国家

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2006年5月26日 (金)

ある意味役に立つ、ぼんくらアナリスト武者陵司

武者陵司といえば、悲観派で知られる、ドイチェ証券の(当たらない)アナリストである。
本当に当たらない予想をする、能力最低のアナリストである。
ところが、ある意味非常に役に立つアナリストでもある。
今から3・4週間前、強気に転じたということで、こいつがテレビに出演していた。
このとき、この番組のアナウンサーは、アホなことに、悲観派のアナリストが強気に転じたことを好意的に(これから株価が上がらんとばかりに)に報じていた。
でも、その後の日本の株価は見てのとおりである。

これは当たり前なのだ。理由は二つ。
一つは、ドイチェ証券がこいつの言うことと裏腹の取引をして儲けている。
もう一つは、悲観派が強気に転じるということは、それ以外の人は既に株を買ってしまっており、マーケットの買い余力がないということである。

特に後者は反対意見(コントラリー・オピニオン)として役に立つ。
悲観派が強気に転じるときは、マーケットの下落につながり、楽観派が弱気に転じるとはその逆なのである。
これを数値化するのは難しいが、これらの意見を集めて、マーケットのセンチメントを把握するのは、マーケットで生き残る上で非常に重要である。

この反対意見を利用した取引について触れた本はここ。

シュワッガーのテクニカル分析 Book シュワッガーのテクニカル分析

著者:ジャック・D・シュワッガー
販売元:パンローリング
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投資をする人のバイブルとなる本である。

一息つきたいときはここ

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証券会社の店内から株価ボードがなくなった理由

証券会社の支店の中によく行く人ならわかるが、最近は証券会社の象徴とも言える株価ボードを店内に置かない店が増えている。
店のショーウィンドウには設置するが、店内からは撤去。これはなぜか。
株価ボードの株価を眺めて茶飲み話だけして、何の取引もせずに(口座もないかもしれない)暇をつぶす人間(ある意味ただ乗り)を追い出すため。
そして、本当に証券会社と取引をしてくれるお客様と対面で話をする機会を作るためなのだ。
ここで、取引をしない人間に「人間(ある意味ただ乗り)」と書き、取引をする人間に対し「お客様」と書いた。
そう、株価ボードを見せて商品の内容を示し、そのサービスに対し取引をして手数料を払ってくれる人間こそがお客様なのだ。

最近では日本のモノ作りを見直せといった論調が目立つ。
人件費の安い中国等の国に工場をシフトしているが、日本の技術力は素晴らしい、もっと技術力をアピールするべきだ、という論調である。

確かに技術力は高いが、だからといってサービスを軽んじていいものか。
 

このように現代日本の文化・風潮とは、モノ作りを尊び、その逆にサービスを卑しむことである。

では、いつからこのような風潮が根付いたのか。

武家社会の時代はそのようなことはなかったはずだ。
家来は主君に尽くし、主君は家来に俸禄で報いる。
家来の忠誠がサービスとして評価されていた。
しかし、江戸時代の途中から主君が家来に十分な俸禄で報いることができず、武士も内職で日銭を稼ぐような状況になり、明治時代になって武家社会が崩壊した。
その明治時代は富国強兵をスローガンに工場を造ってモノ作りに励んだ。

そして、太平洋戦争で、日本はアメリカの圧倒的な軍事力(とそれを支える物資調達力)に敗北。

戦後間もない物資の欠乏時期に、モノの豊富なアメリカの大量消費社会に憧れ、アメリカの技術力を吸収して、大量消費社会を実現した。
そこに原因があるのかもしれない。

いずれにせよ、日本ではサービスというとき、それは「タダでモノをあげる」と意味で使われることからもわかるように、サービスはモノに従属する存在でしかない。
サービスを「奉仕」と日本語に訳されることも多いが、そこに「滅私奉公的」な、ある意味ただ働き的な臭いを感じるのは私だけではないだろう。
タダで何かをするのは当たり前であり、そんなことで金を取るなというのが、ある意味厚かましい日本人的な発想なのだ。

一方、欧米はどうなのか。
アメリカのような大量消費社会であっても、チップのようなサービスに対する報酬という制度はきちんと確立している。
チップという制度がない国であっても、アメリカやヨーロッパでは、金融という目に見えないサービスに対し結構手数料がかかることからもわかるように、サービスというのはお金という対価が伴うという考え方が浸透している。

以前、日本の金融機関がお金の両替に手数料を取り始めたときに、マスコミはいっせいに騒いで非難した。
「たかが両替に金を取るな」ということだが、こいつらは自分が言っていることをわかっているのだろうか。
両替など金を預けるでもなく、借りるわけでもなく、ただ乗りしているだけなのだ。
両替なんぞ金融機関でなくたってできるのだから、何も金融機関で両替する必要ない。
金融機関にしてみたら、人手や機器の購入費だけかかって何の役にも立たない両替の人間など相手にしたくない。
誰だって、自分の仕事をほっておいてただ働きを強制されたらイヤだろう。
それと同じことだ。
私なんか小さい頃からずっと疑問に思っていた。
ビジネスが成り立つ客をほっぽっておいて、何で金にもならない両替を銀行は受け付けているのだろうかと。

全ての証券会社が株価ボードを店内から外し終わるときこそが、サービス業が真のビジネスとして確立するときなのかもしれない。

日本のモノ作りについてのいい資料はこれ。
日本のモノ作りの技術は世界に冠たるものがある。
結果として、サービスはダメだ、モノ作りこそ全てという現代の風潮を支えているという意味でも、読んでおくべき本である。

「しぶとい」モノ作り

「しぶとい」モノ作り

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2006年5月24日 (水)

与謝野よ、ウソをつくな。金利が低いのはお前たちのせいだ。

経済財政担当相の与謝野がどうしようもない大臣であることは今月12日のブログでも指摘した。
それに続いて、また今日も、「日本の大手銀行は半人前。預金者の金利が低いから」というようなことを言った。

よく言えたものだ。じゃあ、何か?
今年の1~3月はシティバンクの定期金利の方が日本の大手銀行の定期金利より低かったが、シティバンクは半人前以下か?
預金保険の対象でない上に、日本の大手銀行より金利が低いなんて0.25人前というのか(最近シティバンクが上回ったぐらいだ)。

そんなに金利が低いというなら、仮にだ、日本の大手銀行が円預金の金利を5%にしたとしよう。これがどうなるかわかるかね、与謝野クン。

国債の金利の方がはるかに低いわけだから、国債から預金に金利がシフトが起こる。
となると、国債の価格が下がる(ということは、国債の金利が上昇する)。

すると、国債の利払いがかさみ、国家財政の危機がより深刻になるということだよ。
こうなると、ゼロ金利解除はまだ早いとさんざん口先介入した努力が無駄になるよな、与謝野クン。

しかも、中小企業は借入金利が上昇して倒産が増える。
せっかく上を向いてきた日本の経済に水を差してしまう。

本当にこいつは言っていることがめちゃくちゃな上に、全然経済を理解していないな、と思ったが、待てよ、こいつは確信犯なのか。
こいつの本当のねらいは超低金利状態が維持されることなのだ。
でないと、国家財政がいっそう歪みかねない。

そこでと与謝野は考えた。

私の介入により日本の銀行の金利が低いという事実は知られてはいけない、そうしたら私が国民から批判される。
そうだ、日本の銀行のせいで金利が低いことにしよう、そうすれば自分は批判されずに済む、その上銀行批判が起こって金融行政が行いやくなる・・・。

本当はどうなのか。与謝野が愚かなのか、与謝野が国民を欺いているのか。
それがわかるには時間がかかるのだろうが、確かなことは、与謝野と批判能力なきマスコミによる安易な銀行批判に流されると、物事の本質が見えなくなると言うことである。

経済の仕組みを知りたい人はこれ。

最新版 入門の入門 経済のしくみ―見る・読む・わかる Book 最新版 入門の入門 経済のしくみ―見る・読む・わかる

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一息つきたいときはここ

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2006年5月22日 (月)

ジンギスカンキャラメル~史上最凶のミスマッチング

北海道でジンギスカンキャラメルを見つけました。
その名の通り、ジンギスカン風味のキャラメルです。

味は・・・本当にまずい!
とにかくジンギスカン臭い。
ジンギスカンのラム肉の脂身だけを濃縮してジュースにして飲んだような感じ。
食べた後の息が本当に臭い。

でも、話題づくりにはもってこい。
本土でもオンラインショッピングなら買えるので、度胸のある人は試してみましょう(写真をクリックしてね)。
罰ゲームにも使えますよ。

ジンギスカンキャラメル

息抜きするならここ

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2006年5月21日 (日)

石原慎太郎には危機管理能力があるか?

石原慎太郎が来春の都知事選の出馬に意欲を示しているらしい。
次の任期も彼が都知事を務めるとなると、その間も都民は自らを危険な状態に置くことになる。
なぜなら、危機管理能力が彼には乏しいからだ。

危機管理には、災害が発生した状況への想像力が必要といわれる。
頭が固そうな人間に見えることからも明らかなように、彼にはその想像力が欠乏しているようだ。

以前地震に対する防災訓練を行った際には、彼は装甲車を乗り回していた。
(彼がいうところの)「三国人」を威圧するためなんだろうが、こんなものが果たして必要なのか。
阪神淡路大震災や海外での大地震を見るとわかるが、地震が起こった都市部というのは、建物の倒壊による瓦礫の山の下で、大勢の被災者が怪我を負いながら助けを求めている。

地震に対する備えとして、食料や水が挙げられるが、それは助かった人の話。
被害者を最小限に食い止めるには、生き残っている人の救出と怪我の治療なのだ。
だからこそ、大地震が起こった際に、他国が派遣するのは、医者などの治療チーム、それに救助犬や救助ロボット含む救助隊である。
特に、海外の大震災で他国から派遣された救助犬が被害者の救出に威力を発揮したという話は、テレビで聞いた人も多いであろう。
瓦礫の下のどこに人が埋もれているかわからないが、犬の嗅覚で人間を発見できるから、救助犬として役に立つ。
さらに最近ではロボットのセンサーを利用した救助ロボットも開発されている。

災害直後の都市部は、瓦礫の下で大勢の人が怪我を負いながら一刻も早い救助を求めている。
瓦礫の下ではどこに人が埋もれているかわからない、そんなところを装甲車で走り回ったら、助かる人も圧死する。
装甲車ではなく、救助隊が必要なのだ。
石原慎太郎は、被災者を助けるのが面倒なので、装甲車でひき殺してしまえと思っているとしか思えないのだが・・・。

被災者を押しつぶしながら、意気揚々と装甲車で走り回る石原慎太郎。
そんなところを想像したくないと思うのは、私だけだろうか。

ぼくたちが石原都知事を買えない四つの理由。 Book ぼくたちが石原都知事を買えない四つの理由。

著者:姜 尚中,宮崎 学
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石原慎太郎はこんなこと考えながら「改革」なるものを行っているそうです。
本当に政治家にしていていいの?

惰眠を貪る国へ―東京をテコに国を変える挑戦 Book 惰眠を貪る国へ―東京をテコに国を変える挑戦

著者:石原 慎太郎
販売元:産経新聞ニュースサービス
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