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2006年10月 9日 (月)

「ワシントンへの回数券が必要」と言った小池首相補佐官の笑えない冗談

首相補佐官に任命された小池氏が早速ワシントンに飛んだ。
このとき、「ワシントンへの回数券が必要」と彼女は言ったそうだ。
これをマスコミの多くは笑い話として伝えたが、筆者はここに日本の外交の末期的症状を見る。

外務相がいるのに何で首相補佐官が直接外交を行うのかという話はさておくとしても、なぜワシントンへの回数券なのだと筆者は思う。

今、日本の地政学的リスクを考えると外交上の優先度の高い問題は北朝鮮であるわけだが、日本はもともと外交が得意ではない上に、小泉政権が完全に外交を崩壊させたため、十分に対処し切れていない。
加藤紘一氏も言うように、北朝鮮がテポドンを日本海に向けて発射したときに、中国や韓国からではなく、アメリカから情報を仕入れたそうだ。
地政学的なリスクを考えると、中国や韓国と緊密な連携を得られない限り、北朝鮮の問題(核やテポドンだけでなく拉致問題も)は解決には遠いだろう。

安倍シンゾーが靖国問題を棚上げにして訪中して、北朝鮮問題解決の言質を取り付けたようだが、本来は北京やソウルの回数券が必要になるくらいの関係を築く必要があろう。

だが、それは可能なのか。
北朝鮮問題が喫緊の問題として意識されている現在はともかく、今後の長期的な友好関係を築くには安倍シンゾーの靖国や日中戦争などの過去認識がネックになるおそれがある。

安倍シンゾーの書いた(パクった?)本からもわかるように、中国と政治関係が冷えていてもアメリカやインドと関係を構築すればいいという考えだから、そのような考え方が首相在任中に表れて、結局外交を台無しにする可能性はあると思う。

先日も「(A級戦犯の遺族は)遺族援護法などの給付の対象になっているし、いわゆるA級戦犯の重光葵元外相は勲1等を受けている。国内法的に戦争犯罪人ではない」と言いながら、8日の首脳会談では、軍国主義やA級戦犯を賛美するために靖国神社に参拝したのではないと言ったそうだから、この二枚舌が後々大きな問題を残すことになると思う。

本気で中韓と関係を改善しようと考えたら、安倍シンゾーではダメだろう。

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