夕張の1万円成人式を単なる「美談」で終わらせていいのか?
話がちょっと古くなって恐縮なのだが、財政破綻した夕張市は成人式を挙げる若者に成人式の開催費用として1万円を渡したそうだ。
随分少ない額だが、市民の協力や全国からの寄付金もあって、非常に印象深い立派な成人式を挙げることができたということだ。
それはそれで結構だが、筆者は釈然としないものを感じた。
夕張は財政破綻してしまった。
その一方で、東京都では、都知事石原が自らの飲食に都税をつぎ込んだ(早い話がネコババである)。
その額たるや、1,000万円以上といわれているが、裁判で返還するよう命ぜられたのが40万円ほど。
しかも、都知事石原がそれを不服としたため、都が控訴したそうだ(これも都税なんだろうなあ)。
都知事石原の寄生虫行為が発生している自治体がある一方で、たったの1万円で成人式を挙げなくてはならない自治体も存在するわけだ。
こんな不条理が罷り通るのが日本なんだけど、マスコミは夕張の成人式を「美談」として取上げるだけで、テレビを中心に都知事石原の寄生虫ぶりを非難する報道が目立たないのはなぜだろうか。
夕張の困窮は、天変地異によるものではない。地震や洪水の被害者への支援と違って、財政破綻である。
そして、夕張の予備軍とされる自治体は多々あるのだ。
そんな中、心温まる援助が夕張に多数寄せられたという報道がどれほどの意味があるのか。
これから夕張と同じ運命をたどる自治体が数多く発生すれば、一般市民の善意による寄付では何ともならないだろう。
地方と都市圏の格差の拡大という中で、夕張の財政破綻と都知事石原の寄生虫ぶりを捉えないと、格差拡大という問題は解決できないだろう。
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ぼくたちが石原都知事を買えない四つの理由。 著者:姜 尚中,宮崎 学 |
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